ほらやっぱりでた綻び

捏造メディア批判が自身に帰る

【沖縄2紙が報じない】危険顧みず日本人救出し意識不明の米海兵隊員元米軍属判決の陰で勇敢な行動スルー2017年12月9日 18時6分 12月1日早朝、沖縄県沖縄市内で車6台による多重事故が発生した。
死者は出なかったが、クラッシュした車から日本人を救助した在沖縄の米海兵隊曹長が不運にも後続車にはねられ、意識不明の重体となった。
「誰も置き去りにしない」。
そんな米海兵隊の規範を、危険を顧みずに貫いた隊員の勇敢な行動。
県内外の心ある人々から称賛や早期回復を願う声がわき上がっている。
ところが「米軍=悪」なる思想に凝り固まる沖縄メディアは冷淡を決め込み、その真実に触れようとはしないようだ。
沖縄県を席巻する地元2紙のうちの「沖縄タイムス」は2日付社会面で、くだんの事故をこう伝えた。記事はベタ扱いである。
沖縄タイムス」2日付社会面 《1日午前4時53分ごろ、沖縄市知花の沖縄自動車道北向け車線で、車両6台が絡む事故があった。 県警によると在沖米海兵隊の男性曹長(44)が本島中部の病院に救急搬送されたが、意識不明の重体となっている。 事故の影響で、沖縄南インターチェンジ(IC)から沖縄北ICまでの北向け車線が6時間以上通行止めになり、最大で12キロの渋滞が発生した。 県警が詳しい事故原因を調べている。 県警交通機動隊によると軽自動車と乗用車の追突事故が起き、軽自動車が横転。 事故に気付いて停車した別の軽自動車に、曹長の車が接触した。曹長は路肩に車を止めて降り、道路上にいたところ、 走行してきたキャンプ・ハンセン所属の男性二等軍曹(28)が運転する乗用車にはねられたという。 横転車両の50代男性運転手は軽傷だった》

重体となった「米海兵隊曹長」の氏名は記事には触れていないが、ヘクトル・トルヒーヨさんである。
かたや「琉球新報」もこの事故を2日付社会面の準トップ扱いで報じた。
内容はほとんど変わりない。 しかしトルヒーヨさんはなぜ、路上で後続車にはねられるという二次事故に見舞われたのか。地元2紙の記事のどこにも書かれていない。
実はトルヒーヨさんは、自身の車から飛び出し「横転車両の50代男性運転手」を車から脱出させた後、後方から走ってきた「米軍キャンプ・ハンセン所属の男性二等軍曹」の車にはねられたのだ。
50代男性運転手は日本人である。
沖縄自動車道といえば、時速100キロ前後の猛スピードで車が走る高速道路だ。路上に降り立つことが、どれだけ危険だったか。
トルヒーヨさんは、自身を犠牲にしてまで日本人の命を救った。
男性運転手が幸いにも軽傷で済んだのも、トルヒーヨさんの勇気ある行動があったからだ。
妻のマリアさんは3日、自身のフェイスブックにこう投稿した。
「最愛の夫は28年間、私のヒーローです。夫は美しい心の持ち主で、常に助けを必要としている状況や人に直面したとき、率先して行動する人です。
早朝、部下とともに訓練があるため、金曜日の午前5時高速道を走行中に事故を目撃した。関わりのない事故だと、見て見ぬ振りして職場への道を急ぐこともできました。
でも主人は自分の信念を貫き、躊躇(ちゅうちょ)せず事故で横転した車内の日本人負傷者を車外に助け出し、路肩へと避難させました。そして私の夫は後ろから来た車にひかれてしまいました。
彼のとった無我無欲で即応能力のある行動こそが真の勇敢さの表れです。私の心は今にも張り裂けそうです。主人はサンディエゴ州の海軍病院に搬送されました。みなさんにお願います。どうか私の主人のためにお祈り下さい」
トルヒーヨさんは3人の子供の父である。マリアさんの夫への「思い」は世界中で反響を呼び、トルヒーヨさんの勇気ある行動を称えるとともに、回復を祈るメッセージが続々と寄せられている。
日本国内でもネット上に沖縄県内外を問わず同様の声が巻き上がっている。 米第三海兵遠征軍の担当官は産経新聞の取材にこう答えた。
海兵隊はいかなる状況であろうとも、また任務中であろうと任務中でなかろうとも、体現される誠実や勇気、献身といった価値をすべての海兵隊員に教え込んでいる。別の運転手が助けを必要としているときに救ったトルヒーヨ曹長の行動はわれわれ海兵隊の価値を体現したものだ」
トルヒーヨさんは事故直後、沖縄本島中部の病院に運び込まれたが、米国カリフォルニア州サンディエゴの海軍医療センターバルボアに移送され、集中治療を受けている。
沖縄の米第三海兵遠征軍の担当官によれば「海兵隊は、状況に応じて必要な治療のすべてを兵士に提供できるよう努めている。今回のケースは医療専門家が、より高いレベルの治療が可能な病院に移すことが必要だと判断された」ということだ。 むろん家族の滞在費もかさむ。米国内では有志たちがトルヒーヨさんと家族を金銭的に支援するためクラウドファンディングを立ち上げた。 身を挺(てい)して日本人を救ったトルヒーヨさんの勇敢な行動については、米CBSテレビも報じた。
翻って沖縄県のメディアはなぜ、こうも薄情なのだろうか。
それでも事故後、この「報道されない真実」がネット上でも日増しに拡散されている。「続報」として伝えることは十分可能だが、目をつぶり続けているのである。 折しもトルヒーヨさんが事故に見舞われた12月1日には、沖縄県うるま市で昨年4月、女性会社員=当時(20)=を暴行、殺害したとして殺人罪などに問われた、元米海兵隊員で軍属だったケネス・シンザト被告(33)の裁判員裁判判決公判が那覇地裁であり、柴田寿宏裁判長は無期懲役の判決(求刑無期懲役)を言い渡した。
琉球新報沖縄タイムスともにこれを1面トップで報じ、社会面でも見開きで大きく展開した。天皇陛下が平成31年4月30日に譲位されることが決まった歴史的ニュースも1面の準トップに追いやったほどだ。
むろん極悪非道な犯罪を犯したシンザト被告は許されるべきではない。悲嘆にくれる被害者の遺族の心中を察するに余りある。しかし被告が「元米軍属」「元海兵隊員」ではなく「日本人」だったら、どうだったろう。 常日頃から米軍がらみの事件・事故が発生すると、「けしからん!」「米軍は出て行け!」と言わんばかりにことさら騒ぎ立て、米軍の善行には知らぬ存ぜぬを決め込むのが、琉球新報沖縄タイムスの2紙を筆頭とする沖縄メディアの習性である。 かくして今回のトルヒーヨさんの美談も、シンザト被告の無期懲役判決報道にかき消され、完全に素通りされてしまった。わけても「差別」に敏感な2紙は昨今、「沖縄差別」なる造語を多用しているが、それこそ「米軍差別」ではないか。 ちなみに今年8月5日には米軍普天間飛行場(宜野湾(ぎのわん)市所属の輸送機オスプレイがオーストラリア沖で墜落した際、翁長雄志(おながたけし)知事はじめ沖縄県は多分にもれず米軍を激しく非難、抗議するだけで、死亡した海兵隊員3人に対して哀悼(あいとう)の意向を示すことは一切なかった。 「反米軍」一色に染まる沖縄メディアも右にならえだ。翁長県政ともども、日本とその周辺地域の安全と安定のために日夜命がけで任務にあたる米軍への「敬意」を持ち得ないスタンスは、トルヒーヨさんへの無慈悲な対応でも浮かび上がる。
遅ればせながらここで初めて伝えている記者自身も決して大きなことは言えないが、トルヒーヨさんの勇気ある行動は沖縄で報道に携わる人間なら決して看過できない事実である。 「報道しない自由」を盾にこれからも無視を続けるようなら、メディア、報道機関を名乗る資格はない。
日本人として恥だ。
とまれ、トルヒーヨさんの一日も早い生還を祈りたい。(那覇支局長高木桂一

産経新聞「批判に行き過ぎた表現」
「日本人救った米兵」記事で「おわびと削除
産経新聞「批判に行き過ぎた表現」「日本人救った米兵」記事で「おわびと削除」 昨年12月1日に沖縄自動車道で発生した人身事故について産経新聞が「曹長は日本人運転手を救出した後に事故に遭った」と報じ、救出を報じない沖縄メディアを批判した件で、米軍が「救助行為はしていない」と産経報道を否定したことを受け、産経新聞は8日付朝刊で謝罪記事と事故報道の検証記事を掲載した。
1面に掲載された「おわびと削除」では「取材が不十分」とした上で、昨年12月12日付朝刊3面の記事と同年12月9日にインターネットで配信した産経ニュースをともに「削除」する意向を伝えた。
その上で「記事中、琉球新報沖縄タイムスの報道姿勢に対する批判に行き過ぎた表現がありました」とし、「両社と読者の皆さまにおわびします」と謝罪した。
1面には併せて乾正人産経新聞執行役員東京編集局長の談話が掲載された。
乾編集局長は「沖縄県警への取材を怠るなど事実関係の確認作業が不十分」とし、「琉球新報沖縄タイムスに対する行き過ぎた表現があったにもかかわらず、社内で十分なチェックを受けずに産経ニュースに配信、掲載」と経緯を説明した。 その上で「こうした事態を真摯に受け止め、再発防止のため記者教育をさらに徹底するとともに、出稿体制を見直し、記事の信頼性向上に努めていく」とし、事故にあわれた関係者、沖縄2紙と読者におわびした。
3面の検証記事では曹長の行動が「ネットで賞賛されている」との情報を得た上で、救助を伝える曹長の夫人のフェイスブックや米NBCテレビの報道を確認。米海兵隊には取材したが、「沖縄県警には取材しなかった」と取材が不十分だったことを認めた。横転した車両に乗っていた日本人男性が代理人の弁護士を通じ、「米軍関係者に救助された記憶はない」と説明したことも弁護士のコメント全文と併せて紹介した。【琉球新報電子版】2018年2月8日 13:32

だって。